宮島と厳島の違いとは?正式名称・由来・使い分けをわかりやすく解説 

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宮島を調べていると、「宮島」と「厳島」という2つの名前が使われていることが多いです。

そのため、「これって別の場所?」「正式名称はどっち?」と疑問に感じたことはないでしょうか。

観光案内では「宮島」、地図では「厳島」、神社の名前は「嚴島神社」。

表記が混在しているため、初めて訪れる人ほど混乱しやすいのが実情です。

この記事では、「宮島」と「厳島」の違いを、正式名称・歴史・行政・観光・日常の使い分けという視点から整理し、なぜ2つの名前が今も共存しているのかを解説します。

宮島と厳島は同じ島を指している

「宮島」と「厳島」は、名称が異なるだけで、指している場所は同一です。

島が複数あるわけでも、エリアが分かれているわけでもありません。

1つの島に対して、異なる立場・文脈から呼ばれる名前が並存している、というのが実際の関係です。

日本各地には、正式名称と通称が同時に使われている地名が存在しますが、宮島と厳島は、その中でも特に分かりづらい例といえるでしょう。

混乱が生じやすい理由としては、

  • 地図や公的資料では「厳島」と表記される
  • 神社名が「嚴島神社」となっている
  • 観光情報では「宮島」が前面に出ている

といったように、見る媒体ごとに名称が切り替わっている点が挙げられます。

このため、「別の島なのでは?」と感じる人も多いのですが、実際には同じ島を、目的や視点によって呼び分けているだけなのです。

「厳島」という名称が生まれた背景

観光地として親しまれている「宮島」という呼び名の裏側には、はるか昔から使われてきた正式な島名があります。

それが「厳島」です。

古代から続く島の正式な呼び名

「厳島」という名称は、少なくとも飛鳥時代にはすでに記録に登場しています。

厳島神社の創建と深く関わりながら、長い年月をかけて受け継がれてきた呼び名です。

当時の人々にとって、この島は日常生活の場ではなく、神が宿る特別な領域として捉えられていました。

島全体を神聖な場所と考える思想が強く、時代によっては、人が住むことすら避けられていたと伝えられています。

こうした背景から、「厳島」は単なる地名ではなく、信仰の対象としての島を表す名称として定着していきました。

語源に込められた信仰的な意味

「厳島」という名前の由来については諸説ありますが、代表的なのが「斎(いつ)く」という言葉に由来するという説です。

「斎く」とは、身を清め、神に仕える状態を指す古い言葉で、神事や信仰と深く結びついた概念です。

また、厳島神社の祭神である市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)の名から転じたとする説もあります。

いずれの説においても共通しているのは、「厳島」という名称が、信仰・神・島そのものの神聖性と密接に結びついているということです。

「宮島」という呼び名が広く使われるようになった理由

一方で、現代の日常や観光の場面では「宮島」という呼び方が圧倒的に浸透しています。

この名称は、どのようにして広まっていったのでしょうか。

通称として定着した背景

「宮島」という呼び名が一般的になったのは、厳島神社への参詣が盛んになった中世以降と考えられています。

参拝者や旅人が増えるにつれ、島は特別な神域であると同時に、人々が訪れる場所へと変化していきました。

その中で、「お宮のある島」「神社のある島」という分かりやすい捉え方が広まり、正式名称よりも親しみやすい「宮島」という呼び方が自然に使われるようになったといわれています。

分かりやすさが生んだ定着

「宮島」という名称は、意味が直感的です。

由来や歴史を知らなくても、名前を聞くだけで島の特徴が想像できます。

  • 覚えやすい
  • 呼びやすい
  • 他人に説明しやすい

こうした点が、旅人や庶民の間で支持され、日常的な呼び名として定着していきました。

現在の正式名称と公的な扱い

観光案内や日常会話では「宮島」が一般的ですが、地図や行政文書では別の名称が採用されています。

ここでは、国の地図や行政区分における正式な扱いを整理しながら、島名・町名・住所表記がどのように使い分けられてきたのかを確認していきます。

地図・行政で使われる名称

島そのものの正式名称として採用されているのは、現在も「厳島」です。

国土地理院が作成する地形図や地名表記では、一貫して「厳島」が用いられており、これが地理的・学術的に正式な島名であることを示しています。

行政上も、島の名称と町名・観光地名は必ずしも一致させる必要がないため、「厳島」と「宮島」という二つの名称が併存しています。

町名・住所に見る名称の変遷

近代の行政史を振り返ると、名称の使われ方の変遷が見えてきます。

  • 明治期:厳島町
  • 戦後:宮島町へ改称
  • 現在:廿日市市宮島町

この流れからも分かるように、住所や生活の文脈では「宮島」が採用され、島の正式名称としては「厳島」が残されました。

観光・日常生活での使い分け

宮島と厳島は、どちらも同じ島を指す名称ですが、使われる場面にははっきりとした傾向があります。

ここでは、なぜ観光分野では「宮島」が選ばれ、歴史・文化の文脈では「厳島」が用いられるのかをまとめました。

観光分野で「宮島」が選ばれる理由

観光の場面では、「宮島」という呼び方がほぼ標準となっています。

理由は単純で、柔らかく、分かりやすく、観光地としてのイメージを伝えやすいからです。

住所表記や観光パンフレット、旅行商品、飲食店や宿泊施設の名称など、ブランドとして機能しているのは「宮島」といえるでしょう。

歴史・文化文脈で「厳島」が使われる場面

一方で、文化財指定や神事、研究・公的説明などでは「厳島」が選ばれます。

正式名称を用いることで、場所が持つ歴史的背景や精神性を正確に伝えられるためです。

同じ島であっても、

  • 「宮島」は親しみやすさ
  • 「厳島」は格式や神聖さ

という異なる役割を担っています。

嚴島神社だけ旧字体が使われる理由

神社の正式名称は、新字体ではなく旧字体の「嚴島神社」です。

これは、創建当時から使われてきた表記を重んじ、伝統と格式を維持するためです。

ただし、観光案内や一般的な文章では新字体の「厳島神社」も広く使われており、実務上は両者が併用されています。

地元と海外での呼び方

地元では、日常会話のほとんどが「宮島」です。

商店名や施設名も、「宮島」が主流となっています。

一方、海外向けにはMiyajima(Itsukushima)のように併記する説明が一般的です。

正式名称の正確さと、訪問者の理解しやすさを両立させるための工夫といえるでしょう。

宮島と厳島の違いでよくある質問(FAQ)

「宮島」と「厳島」という二つの名称については、観光前によく混乱が生じます。

ここでは、はじめて宮島を訪れる方が抱きやすい疑問を、分かりやすく整理しました。

Q1. 宮島と厳島は別の島ですか?

いいえ、別々の島ではありません。

どちらの名称も、広島県廿日市市沖に位置する同一の島を指しています。

名称が異なるため別の場所と誤解されがちですが、島が分かれているわけでも、エリアによって呼び名が変わるわけでもありません。

Q2. 正式な島の名前はどちらですか?

島の正式名称は「厳島(いつくしま)」です。

国土地理院の地図や、学術資料・行政文書などでは、地理的な正式名称として「厳島」が使用されています。

一方の「宮島」は、正式名ではなく通称として定着した呼び方です。

Q3. なぜ2つの名前が使われるようになったのですか?

それぞれ生まれた背景と、使われる場面が異なるためです。

  • 厳島:古代から続く名称で、島全体を神域と捉える信仰と結びついた正式名
  • 宮島:「厳島神社(お宮)のある島」という分かりやすさから広まった通称

歴史や信仰を重視する文脈では「厳島」、日常や観光の文脈では「宮島」が使われるようになりました。

Q4. 地図ではなぜ「厳島」と表記されているのですか?

国土地理院の地図では、地理的に正式な島名が採用されるためです。

そのため、観光地として一般に「宮島」と呼ばれていても、地図上では正式名称である「厳島」が記載されています。

Q5. 住所に「厳島」は使われていないのですか?

現在の住所表記は広島県廿日市市宮島町 です。

過去には「厳島町」という町名でしたが、戦後に「宮島町」へ変更され、その後の市町村合併を経て現在の表記になりました。

このため、住所や郵便表記では「宮島」が使われています。

Q6. 厳島神社だけ旧字体の「嚴」が使われているのはなぜですか?

嚴島神社の正式名称は、旧字体を用いた「嚴島神社」です。

神社や寺院では、創建当時から使われてきた字体を正式名称として維持する例が多く、嚴島神社もその伝統に従っています。

なお、観光案内や一般的な文章では新字体の「厳島神社」も広く使われており、実務上は併用されています。

Q7. 地元の人はどちらの呼び方を使っていますか?

日常会話では、ほとんどの場合「宮島」と呼ばれています。

ただし、

  • 神事
  • 公式行事
  • 歴史や文化を説明する場面

では、「厳島」という名称が自然に使われることも多く、地元では文脈に応じた使い分けが定着しています。

Q8. 観光ではどちらの呼び方を使えばいいですか?

観光では「宮島」で問題ありません。

交通案内や会話、飲食店名などでも「宮島」の方が通じやすく、実際の観光シーンではこちらが一般的です。

まとめ

宮島と厳島の違いは、場所の違いではなく名前の使われ方の違いにあります。

同じ1つの島を指しながら、歴史・信仰・公的文脈では「厳島」、日常や観光の文脈では「宮島」と呼び分けられてきました。

この使い分けは偶然ではなく、島が歩んできた歴史と、人々との関わり方の変化を反映したものです。

この記事のポイントは次のとおりです。

  • 宮島と厳島は同じ島を指している
  • 正式名称は「厳島」、通称・観光名は「宮島」
  • 古代からの信仰・神域としての文脈では「厳島」が使われる
  • 親しみやすさ・分かりやすさから「宮島」が広く定着した
  • 公的・学術・文化財の分野では「厳島」、観光や日常会話では「宮島」が一般的
  • 嚴島神社のみ旧字体が使われ、格式と伝統を表している

二つの名前が今も残っているのは、どちらかが間違いだからではありません。

「厳島」は島の神聖さと歴史を守る名前であり、「宮島」は人々に開かれた親しみの名前です。

名前の背景を知ったうえで島を歩くことで、宮島の魅力はより深く感じられるはずです。

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この記事を書いた人

讃美牡蠣とは、広島・宮島近海にて牡蠣の生産・加工・販売をしている高品質牡蠣ブランド。讃美牡蠣編集部では、宮島をフィールドに、広島の観光・食・地域文化をテーマにしたメディアを運営中。

観光客目線と地元目線のあいだに立ち、語られすぎていない事実や、実際に役立つ気づきを大切にしながら、情報発信しています。

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